特集 共謀罪特集 秘密保護法
 秘密保護法の成立から1週間も経たぬうちに、
次なる「悪法」が動き始めた。
 
 12月10日、政府が東京五輪のテロ対策のためとして「共謀罪」創設を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案を、
「来年の通常国会に提出する方向で検討」
とのニュースが新聞各紙を駆け巡った。
 
しかし政府は翌11日、菅官房長官が法案提出の
「見送り」を発表。
しかし、
その翌12日には高市早苗政調会長が
「早期整備」の必要性に言及、
13日には谷垣禎一法相が「共謀罪」の新設に積極的な考えを示した。
 
日弁連の共謀罪等立法対策ワーキンググループ副座長を務める山下幸夫弁護士は、12月20日に岩上安身のインタビューに応え、この政府の動きについて
「共謀罪は過去3回廃案になっている。
政府が共謀罪を成立させたいのは明らか。
リーク情報で世論の反応の様子見をして、提出するタイミングをはかっているのだろう」
と分析した。
 インタビューではまず、
12月6日に成立した秘密保護法について。
 
安倍総理や、この法案作成の中心人物である礒崎陽輔総理補佐官は「一般国民や処罰の対象にならない。
記者の取材行為も罰せられない」
と何度も強調している。
 
山下、「この発言は明らかに嘘であり、政府の説明には様々なトリックがある」と語り、条文や政府答弁を詳細に解説し、
その矛盾点を解説。
 
「特定秘密に近づくありとあらゆる行為を罰せられるようにしたものであり、いかに情報を得ようとする国民を取り締まるかがこの法案の本質だ」と批判した。
 
※インタビュー後半では、政府が成立を目指す共謀罪の危険性について山下徹底解説。
政府の法案成立理由が矛盾していることや、理屈上「目配せ」「アイコンタクト」だけで共謀が成り立ってしまうという