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一月七日には七草がゆを食べます。かゆに浮かぶハコベの緑が
美しく、清々しくめでたい気分になります。土地の呼び方だっ
たのでしょうか、私はヒヨコグサと親しんでいました。
湯気の立つ七草粥にさみどりの
風の野のはこべの緑すべらかに 岩瀬 良子
七種に更に嫁菜を加へけり 高浜 虚子
人日の女ばかりの集まりに 星野 立子
【万葉歌】籠(こ)もよ み籠持ち 堀串(ふくし)もよ み堀串持ち この丘に 菜摘ます子
しきなべて 吾こ そ座(ま)せ 吾をこそ 夫(せ)とは告らめ 家をも名をも (巻1ー1)
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左『ディズニーリゾート150の秘密』(新潮社) 中 朝日新聞「慰安婦問題」報道(イメージ画像は「朝日新聞」8月5日朝刊より) 右『原発広告』(亜紀書房)
古賀茂明「高級で勝負する“先進国モデル”へ転換すべきだ」
このままだと「新55年体制」で自民党政権が長期に続くという見方がありますが、前回ほど続かない、数年経たないうちに崩れるのではないかー
円が1ドル=80円から120円になって、この2年間で日本の国力は
ガクンと小さくなりました。
都心のミシュランの3つ星レストランでは、以前1万5000円~が相場だったのが、最近は3万円が普通になっています。
ただ、日本円では大幅な値上げでも、ドル換算するとそうでもない。
例えば、2年前の2万4000円と現在の3万6000円は同じ300ドルの価値です。
外国人には割安に映り、いまや日本人が行けなくなった高級料理店で、
中国や東南アジアの旅行客が食事をしています。
GDPはドル換算すると3分の1減りました。
1ドル=80円の頃は6兆ドル以上あったのに、
14年は4兆8000億ドル程度です。
13年の1人当たりGDP世界ランキングは、何と一気に9つ落ちて24位。
14年はさらに大きく下がってますから、8位のシンガポールの姿が遠くかすみ、香港にさえ抜かれたー。
日本は確実に貧しくなっているのです。
そのうち先進国から脱落してしまうのではないでしょうか。
安倍「ジャパン・イズ・バック(日本は戻ってきた)」と胸を張っていますが、このままでは、「ジャパン・イズ・ゴーン(日本は終わった)」にー
国富を喪失するのではなく、価値をつくり出すような成長戦略が必要です。
“途上国モデル”の安売りはダメ。
トヨタがいくら頑張っても、高級車分野ではベンツやBMWにかなわないじゃないですか。
高級車ブランドのベンツの車だから、小型車も高く売れる。
逆に、安い小型車を造るトヨタの車だから高級車も安いのです。
安く働くことが良いことではなく、労働は高価だという“先進国モデル”に変えていく必要がある。
それから、地方の再生には農業とエネルギーがカギになると思っています。
江戸時代の地方は林業とエネルギーで生計を立てていた。
まきと炭です。
日本中のエネルギーは農村でつくられていました。
自然エネルギーの技術革新で、再び地方をよみがえらせることができる。「日本を取り戻す」と言うのなら、そういう形で、日本人らしい、自然と共生する道を取り戻すべきです。